江南病院 憲章
人間の尊厳と生命の尊重
理念
私たちは患者さまに「迅速」「正確」に対応し、「人間愛」をこめた医療をモットーとします
基本方針
- 患者さまの権利を尊重し、質の高い、安全で安心な医療・介護をめざします
- 地域における保健・医療・福祉の適正な連携を行ないます
- 地域住民の健康維持・増進のため予防医療に努めます
- 365日24時間救急医療で地域住民の健康を守り安心を提供します
- 職員は患者さまとのパートナーシップを重視します
- 効率的で効果的な医療サービスをチームで提供します
- 患者さまに必要な情報を解りやすく説明し、患者さまの意思決定を支援します
- 健全経営に努め、その成果を社会に還元します
- 医療に対する信頼を確保する為に職員の資質向上を図ります
- 職員は職務上知り得た情報を診療目的以外に利用しないことを誓います
臨床倫理問題への対応方針
- 意識不明・自己判断不能患者への対応について
意識不明や判断能力のない患者さんにおいて、緊急事態で生命に係わる場合、家族など適切な代理人の同意を得て治療に必要な判断と決定を行います。家族など適切な代理人がいない場合、主治医を含む複数の医師で合議の上で、患者さんにとって最善の利益となる治療を行います。
- 検査・治療・入院の拒否、指示不履行について
患者さんが自律的に判断できる場合、患者の自己決定を尊重し、望まない治療を拒否することを認めますが、患者さんに利益・不利益を十分説明し、慎重に話し合いを重ねます。ただし、感染症法等の医療に関連する法律に基づき、検査・治療拒否が制限される場合があります。
- 輸血拒否患者への対応について
当院では、いかなる場合においても「相対的無輸血治療」を施行します。相対的無輸血とは、患者さんの意思を尊重して可能な限り無輸血治療に努力するが、「輸血以外に救命手段がない」事態に至った時には輸血を行うという立場・考え方です。
- 身体拘束について
やむを得ず身体を拘束し、行動を制限する必要がある患者には、「身体拘束予防ガイドライン」に従い、適切に対応します。
https://www.jnea.net/wp-content/uploads/2022/09/guideline_shintai_2015.pdf
- 終末期医療について
終末期の医療・ケアについては、「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン(厚生労働省)」に従い、患者さん・家族と相談のうえ、患者の意思に基づいた医療を行います。また、可能な限り、疼痛やその他の不快な症状を緩和し、精神的・社会的援助も含めた総合的な医療・ケアを行います。
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10802000-Iseikyoku-Shidouka/0000197701.pdf
- 心肺蘇生不要(DNAR)の指示について
心肺蘇生術(CPR)の有効性について、終末期・老衰・救命不能な患者または意識回復が見込めない場合、患者さんやその家族に対して十分な説明をしたうえで、心肺蘇生術を行わないことに同意された場合は、その意思を尊重します。ただし、いかなる場合も積極的な安楽死や自殺幇助は認めません。
- 虐待防止について
虐待が疑われた場合には、「熊本県高齢者虐待対応ハンドブック」に沿って対応します。
https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/214827.pdf
- 臨床研究に関する公開情報
当院では、診療で得られたデータを用いて臨床研究や診療データベースへの登録を行なうことがあります。診療情報が当該研究に用いられることについて、ご了承いただけない場合には、研究対象としませんのでお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
- その他の倫理的問題について
その他の倫理的問題については、院外の委員を含めた当院の「倫理委員会」で審議し、その方針に従います。